「マウスピースを買いたいけれど、厚みの種類がありすぎてどれが良いかわからない」「薄いと怪我をしそうだし、分厚いと苦しくてスタミナが切れる……」そんな悩みをお持ちではありませんか?
ボクシングにおいて、マウスピースの厚みはパフォーマンスと安全性を左右する最重要スペックです。たった1mmの違いが、脳へのダメージ軽減や、後半ラウンドの呼吸のしやすさに直結するからです。
この記事では、「安全性」と「快適性」のバランスが最も良いマウスピースの厚み(ミリ数)について、実体験と理論に基づいて解説します。
これを読めば、あなたのファイトスタイルやレベルに最適な「厚み」が分かり、安心してリングに上がれるようになりますよ。
ボクシングのマウスピースの推奨は何ミリ?黄金比はこれだ
結論から言うと、ボクシングにおけるマウスピースの厚みは、「3mm〜4mm」が最もバランスの取れた黄金比です。
この範囲であれば、ハードパンチャーの衝撃から歯と脳を守りつつ、激しい打ち合いの中でも酸素を確保できるからです。
厚さによるメリット・デメリット比較
厚みによって、性能は以下のように大きく変わります。自分のレベルに合わせて選ぶのが失敗しないコツです。
| 厚み(目安) | タイプ | 衝撃吸収性 | 呼吸・発声 | 推奨レベル・用途 |
|---|---|---|---|---|
| 1.6mm〜2.4mm | 超薄型 | △ | ◎ | 上級者のマス、軽い練習 (打撃に慣れていない人はNG) |
| 3mm〜4.5mm | 標準 | ◯ | ◯ | 初心者〜プロまで全般 (スパーリング・試合) |
| 5mm〜6mm以上 | 厚型・二重 | ◎ | △ | ヘビー級、激しい打ち合い (※呼吸は苦しくなる) |

なぜ「3mm〜4mm」が良いのか?安全性と厚みの関係
「厚ければ厚いほど安全」と思われがちですが、実はそう単純ではありません。ボクシング特有の事情があるからです。
薄すぎると「脳震盪」と「口内裂傷」のリスク
2mm以下の薄すぎるマウスピースは、異物感が少なく快適ですが、以下のリスクがあります。
- クッション性が足りず、パンチの衝撃が脳へダイレクトに伝わる。
- ガードの上から叩かれた際、自分の歯で唇の内側を切ってしまう(カット)。
- 強く噛みしめたときにマウスピース自体が噛み切れてしまう。
厚すぎると「顎関節」と「スタミナ」に悪影響
逆に6mmを超えるような分厚いものは、口が閉じにくくなります。ボクシングでは「口を閉じて顎を引く」のが基本姿勢ですが、マウスピースが厚すぎると顎が浮いてしまいます。
- 口が半開きになり、顎へのパンチで顎関節を痛めやすくなる。
- 気道が狭くなり、ラウンド後半で急激にスタミナが切れる。
つまり、「自然に口が閉じられ、かつ十分なクッションがある」のが3mm〜4mmというわけです。
【上級編】厚み選びの落とし穴と素材の密度
ここからは、さらに一歩踏み込んで、失敗しない選び方を解説します。「mm数」以外にも見るべきポイントがあります。
前歯は厚く、奥歯は薄くが理想
マウスピース全体の厚みが均一である必要はありません。高品質なマウスピースやオーダーメイド品は、以下のように厚みが調整されています。
- 前歯部分(3mm〜4mm):パンチを受けるため厚めに保護。
- 奥歯部分(2mm〜3mm):噛み合わせと呼吸のため、少し薄めに設計。
市販品を選ぶ際は、全体が分厚いゴムの塊のようなものではなく、「ジェルとラバーの2層構造」になっているものを選ぶと、この理想的な厚みバランスに近い装着感が得られます。
「お湯での成形」で薄くなりすぎる問題
市販のマウスピース(ボイル&バイト式)は、お湯で温めて柔らかくしてから歯に合わせます。このとき、強く噛みすぎたり、指で押し広げすぎたりすると、素材が伸びてペラペラになってしまうことがあります。
パッケージに「4mm」と書いてあっても、成形に失敗すると2mm以下になってしまうことも。成形の際は「優しく吸い付き、軽く噛む」程度に留めるのがコツです。
よくある質問(Q&A)
マウスピースの厚みやルールに関して、よく聞かれる疑問にお答えします。
Q. ボクシングの公式ルールで厚さの規定は何ミリですか?
基本的にJBC(日本ボクシングコミッション)やアマチュアのルールにおいて、「何ミリでなければならない」という具体的な数値規定はありません。ただし、「上顎に装着するもの」「色は赤系統(出血と見分けがつかない色)以外」といった規定はあります。極端に薄くてすぐ外れるものや、形状が危険なものはレフェリーチェックでNGが出る可能性があります。
Q. スパーリング用と試合用で厚みを変えるべき?
はい、変えている選手も多いです。スパーリングでは脳へのダメージ蓄積を防ぐために「厚め(4mm〜5mm)」を使い、試合では一瞬のスタミナ勝負になるため「少し薄め(3mm〜3.5mm)」のオーダーメイドを使う、という使い分けが賢い方法です。

まとめ:自分に合った厚みで安全なボクシングを
ボクシングのマウスピースの厚み選びについて、重要なポイントをおさらいしましょう。
- 基本の正解は「3mm〜4mm」:安全性と呼吸のバランスが最高。
- 初心者は薄すぎに注意:2mm以下は脳への衝撃が強いため避ける。
- 素材密度も見る:ただ厚いだけでなく、2層構造などで衝撃を分散させるものがベスト。
- 成形は慎重に:噛みすぎてペラペラにしないよう注意する。
マウスピースは消耗品ですが、あなたの身体を守る唯一の防具です。「たかが数ミリ」と妥協せず、こだわりの一つを選んでみてください。
適切な厚みのマウスピースを装着した瞬間、「これなら思い切り打ち合える!」という自信が湧いてくるはずです。ぜひ、あなたにぴったりの相棒を見つけてください。



