「マススパーや実践練習になると、すぐに息が上がってしまう」
「ガードを固めて耐えている時、呼吸ができなくてパニックになりそうになる」
スタミナには自信があるはずなのに、なぜかリングの上ではすぐにバテてしまう。その原因は、あなたの心肺機能ではなく「マウスピースの選び方」と「呼吸の確保」にあるかもしれません。
ボクシングにおいて、マウスピースは単なる「歯の保護具」ではありません。酸素を取り込む量を左右し、パフォーマンスを底上げするための「呼吸デバイス」です。
この記事では、「呼吸が劇的に楽になるマウスピースの選び方」と、意外と知られていない「やってはいけない選び方」を徹底解説します。
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マウスピースと「呼吸・スタミナ」の深い関係とは?
なぜ、たかがマウスピースひとつでスタミナが変わるのでしょうか。
それは、激しい運動時における「酸素摂取のルート」が確保されるかどうかが決まるからです。
「食い縛り」と「酸欠」の悪循環
ボクシングでは、パンチを打つ瞬間や相手の攻撃を受ける瞬間、無意識に奥歯を強く食い縛ります。
一般的な安価なマウスピースを使用している場合、食い縛ると口が完全に密閉され、空気の通り道が遮断されます。
鼻呼吸だけで激しい有酸素運動を続けることには限界があります。
その結果、脳や筋肉への酸素供給が追いつかず、いわゆる「足が止まる」状態(酸欠)に陥りやすくなるのです。
気道確保によるパフォーマンス向上効果
機能性の高いマウスピースは、噛み締めた状態でも顎(あご)の位置を適正に保つ設計がされています。
下顎が正しい位置に固定されることで、首周りの筋肉の緊張が解け、気道(空気の通り道)が広く確保されます。
これにより、以下のメリットが生まれます。
- 酸素摂取量が増え、心拍数の急上昇を抑える
- 体幹が安定し、パンチのインパクトが強くなる
- 余計な力みが抜け、動きがスムーズになる

呼吸重視!ボクシング用マウスピースの選び方3つのポイント
では、具体的にどのような商品を選べばよいのでしょうか。
「もっと楽に動きたい」と願うなら、以下の3点に注目して選んでください。
1. 「エアチャンネル(通気孔)」付きを選ぶ
最も重要な機能です。前歯部分や噛み合わせ部分に、空気を通すための溝や穴(ベンチレーション)が設計されているか確認してください。
この機能があれば、ガードを固めて歯を強く食い縛っている最中でも、その隙間から空気を取り込むことができます。「シューッ」と音はしますが、このわずかな酸素供給がラウンド後半の命綱になります。
2. 「シングルタイプ」を選ぶ(ダブルは避ける)
ここが多くの初心者が間違えるポイントです。
マウスピースには上顎だけの「シングル」と、上下の歯を固定する「ダブル」があります。
呼吸を楽にしたいなら、迷わず「シングルタイプ」を選んでください。
- シングル:口を開けやすく、呼吸が容易。水も飲みやすい。一般的。
- ダブル:防御力は高いが、口が完全に固定され、鼻呼吸しかできなくなる。心肺機能への負担が非常に大きい。
ダブルタイプは、スタミナ強化のための特別なトレーニングや、特定の怪我がある場合を除き、ボクシングの通常の練習・試合では呼吸の妨げになることが多いです。
3. 「薄型(スリム)」かつ「高衝撃吸収」な素材
「分厚い=安全」というのは一昔前の考え方です。
分厚すぎるマウスピースは口の中の容積を圧迫し、呼吸を阻害するだけでなく、嘔吐反射(オエッとなる感覚)を引き起こす原因になります。
現在は「ジェル素材」や「特殊合成ゴム」を使用し、薄くても高い衝撃吸収性を持つモデルが登場しています。特に上顎の裏側(口蓋側)がカットされているデザインは、呼吸のしやすさが格段に違います。
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市販品でも大丈夫?オーダーメイドとの比較
「呼吸しやすくするためには、歯医者で作るオーダーメイドじゃないとダメ?」という疑問をよく耳にします。
結論から言うと、「通気性」に関しては、高機能な市販品の方が優れている場合があります。
| 種類 | 呼吸のしやすさ | 特徴 |
|---|---|---|
| 高機能市販品 (3,000円〜) |
◎(非常に良い) | 「呼吸用の穴」が最初から設計されているモデルが多い。自分で成形する必要があるが、コストパフォーマンスは最高。 |
| オーダーメイド (10,000円〜) |
◯(良い) | フィット感は完璧で外れにくい。ただし、通常は通気孔がないため、噛み締め時の呼吸は鼻のみになることが多い。 |
| 安価な市販品 (〜1,000円) |
△(苦しい) | ゴムの塊のような作りで分厚い。フィット感が悪く、落ちないように噛み続ける必要があり、呼吸が乱れる。 |
初めて「呼吸重視」で選ぶなら、まずはShock Doctor(ショックドクター)やUnder Armour(アンダーアーマー)などの、スポーツ科学に基づいた高機能市販モデルを試すのがおすすめです。
呼吸を楽にするための「成形(フィッティング)」のコツ
どんなに良いマウスピースを買っても、お湯で型を取る「成形」に失敗すると効果は半減します。
呼吸を確保するための成形のポイントを伝授します。
- お湯から出したら、少し冷まして素早く口に入れる
(火傷に注意しつつ、柔らかいうちに!) - 噛み合わせたら、強く吸い込む
歯とマウスピースの間の空気を抜くように、「チューッ」と強く吸い込みながら歯茎に押し付けます。これがフィット感を高め、無駄な厚みを減らすコツです。 - 舌で上顎の裏を押し上げる
マウスピースの内側を舌で押し広げることで、気道の入り口を確保します。

よくある質問(Q&A)
最後に、マウスピースと呼吸・スタミナに関する疑問を解消しておきましょう。
A. まさに「通気孔(エアチャンネル)」付きのマウスピースが必須です。また、口呼吸が多くなると口内が乾燥しやすいので、水分補給をこまめに行うことや、練習前に鼻腔拡張テープを併用するのも一つの手段です。
A. マウスピースの後端が長すぎて、軟口蓋(のどの奥の柔らかい部分)に触れている可能性があります。ハサミで奥歯部分を2〜3mmずつカットし、角をライターの火で軽く炙って丸めてから再調整してみてください。驚くほど楽になります。
A. 色による性能の違いはありません。ただし、試合(公式戦)に出場する場合、赤色(血液と紛らわしい色)のマウスピースは禁止されている団体がほとんどです。練習用なら何色でもOKですが、モチベーションの上がる色を選びましょう。
まとめ:良いギアを選び、スタミナの限界を超えよう
ボクシングにおける「呼吸」と「マウスピース」の関係について解説しました。
記事のポイントをまとめます。
- マウスピースはスタミナを左右する「呼吸デバイス」である
- 呼吸重視なら「通気孔付き」「シングルタイプ」を選ぶこと
- 安価なゴム製ではなく、3,000円前後の「高機能モデル」が費用対効果が高い
- 成形時に「強く吸って密着させる」ことで、呼吸スペースが確保される
「もっと楽に動きたい」「練習通りの動きを試合でも発揮したい」。
そう願うなら、根性論でスタミナをつける前に、まずは口元の環境を見直してみてください。
適切なマウスピースは、あなたの気道を確保し、今まで酸素不足で止まっていた足に、もう一歩踏み出す力を与えてくれます。
ぜひ、自分に合った相棒を見つけて、リングの上で最高のパフォーマンスを発揮してください。
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